200人規模の勉強会をやってみて分かったこと
年末JavaScript祭はついに200人規模のイベントを開催するまでになりました
スピンオフイベントですら、40名とか。どんだけお化けみたいなイベントに育ってしまったんだよ。。と。
ただのノリではじめたイベントが気がつけばDoorKeeperのグループではもうすぐ1000人に到達する勢いですし、いつも助けて下さるスタッフの皆さん、登壇者の皆さんには本当に頭が上がりません。。
そこで今回は100人を超える勉強会を開催してみて分かったこと、集客やトラブルについてぜひお話したいと思います。
ノリで「JavaScriptでイベントやったらおもしろそうじゃん」とつぶやく
知り合いにお願いしたり、facebookやTwitterから登壇者を募集してイベントページの作成まで終えて公開すると、イベントページ公開後、24時間でほぼ満席となるイベントになりました。
しかし、事件はここから起る!
メインのセッション5〜6本お願いしてると、誰か1人くらい急遽ムリになりました!ごめんなさい!
という方が現れます。勉強会は勉強会です。ほぼボランティアでこちらもお願いしていること、仕事の依頼をしているわけではないのでムリにお願いも出来ません。なので新たに募集します。
必殺募集Tweet!!
その他、もう当たり前のように発生する事件
減らぬ当日キャンセル、キャンセルすらしない無断欠席
イベントに申し込むだけ申し込んで、来ない人、いますよね。ありますよね。自分の知り合いの●●さんとか、あれ?来るはずだったのに来てないとか顔が浮かびます。
自分はイベント運営でお金は1円も儲けてないです。むしろマイナスです。ただ好きでやっているんですね。
登壇者の方もほとんどお礼程度のことしか出来てないですけれど唯一出来る恩返しが「人を集めること」と考えているんです。これはスポンサーに対しても同様です。多くの人の前で登壇すればそれはそれで一つの宣伝になりますから。
事前にキャンセルをして下さればキャンセル待ちの人がイベントに来れたわけですし、キャパの通りに人がチェックインしてくれたこと過去に一度もありません。キャパに対してマイナスの部分はそれだけ「ドタキャン」した人がいるっていうことです。
LT来ない。。。
これ超ひどい。本当にひどい。
年末のイベントでは合計9人の方がLTしてくれるはずでした。
ところがどっこい!
結局9人中6人しかLT来ないのね。後の3名の方はどこいったんでしょうね。。これ通常のセッション枠だったらイベントとしてもう崩壊してます。(まあ、メインのセッション枠はそんなわけで直接の知り合いとかちゃんと連絡取れる人以外お断りしてるんですけど)
有名なイベントと被る!
名前は上げませんが、某有名なWEB制作系のイベントと思いっきり日程が被りました。もう会場もそこしか抑えられないし、被るの承知で開催しました。でも結果として被ったことで大きな混乱は生まれませんでしたし、エンジニアカラーが強いイベントになったようでそれはそれでよかったかもしれません。
会場見つからない
100人超えるイベントになると、都内だと無料で開催できるところは片手で数えるほどしかありません。無料ですからね。会場を提供して下さる会社様には本当に感謝です。
年々開催出来るところが少なくなっている印象があり、少なくとも2ヶ月前には会場を探さないと間に合いません
そんなわけで大きなイベントになると発生する事例として
ざっとこんな事例が発生します。
ドタキャン
LT不在
会場見つからない
で、200人規模のイベントを滞りなく運営するには
セッション枠は1つくらい欠けてもボリューム感が損なわれない程度のセッション数を設ける
最初は5枠程度でしたが、今は6枠セッションを設けるようにし、急遽1人くらいセッションNGになる人が出てもイベント運営として問題のない枠数にしました。1枠減っても、残りのセッションを数分ずつ時間延ばせばいいですしね。
キャンセルは出るものとする
何度もイベントやって分かりました。200人集客するんですもの、絶対にドタキャンは出ます。天気が悪いだけで当日のドタキャン率は50%にもなります。無料イベントはドタキャンされやすいものなんです。
一番良い解決案として、わずかでも良いので有料イベントにすることです。過去1度だけ会場が有料のため、1人参加者から1000円頂きました。実際は1000円もらっても手数料が引かれて700〜800円くらいにしかならないのですが、キャンセル率は30~40%程度にまで減らせます。
(有料でもキャンセル、ドタキャンする人はいるので、キャンセルされないイベントなんて無いのでしょうね)
DoorKeeperは決済をしないまま3日間放置するとそのままキャンセルされるのですね。するとどうでしょう。
有料イベント開催時、キャンセルは70人にも登りました。そのほとんどが未払いによるキャンセルだったんです。
「未払いによるキャンセルが70人程度いる」っていうのは驚異的な数字だとは思いませんか?決済せずに自働キャンセルされる人がこれだけいるのか、という衝撃が大きかったです。
でもこれはある意味よいことだと思っていて、未払いのままキャンセルされた場合、すぐにキャンセル待ちの人に繰り越されるわけで「本当に行きたい人が参加できる」イベントになったわけです。
LT不在、もう恐れない。
200人参加チケットとってくれて、そのうちの9名がLTエントリーだとして、参加率が60~70%のイベントだったら、LTすら無断欠席ってありえますよね。ええ、ありますとも(LT不在は初体験だったけど)
ですからLT枠は数名常に多くエントリーとって、そのうち2〜3人来なくてもLTとしてボリュームが損なわれないような配分を心がけます。
実際のキャパより多くイベントチケットを用意する
絶対キャンセルは出るんです。何度もイベント運営して分かりました。なので180人イベントなら200枠をわざと作りました。もちろんこれは会場と要相談です。180人集客だと、最大でも100名程度しか来ないのが分かってるんです。だったらそれを見越して20人バッファ取らせてもらえるよう交渉。でも万が一全員来てもギリギリ収容出来る人数で調整。
他のイベントと被る
年末と夏は大きなイベントと被ります。年末はイベントラッシュです。夏と年末にイベント開催する際は被っても仕方がない!くらいの心構えが必要です。被っても集客できる自身がなければ別の時期にするべきです。
JavaScript祭が春と秋にイベントをやるのはこのためで、春と秋は比較的プログラミング系のイベントが少ないので集客にそれほど苦労しませんでした。なので年末イベントは一つの大きな決断でしたね。
会場は前もって候補をいくつか
会場はいつも別のスタッフの方が助けて頂いてくれていますが、50名を超えるか、超えないかが一つのボーダーラインになってきて、50名くらいならコワーキングスペースを貸し切りすればいいのですが、都内だとごくわずかです。DoorKeeperの勉強会の会場一覧を見て、大規模なイベント開催時はいくつか候補を上げるようにすると良いでしょう。
これはやっておいた方がいいよ!ということ
スタッフは多めに
毎回本当に感謝しかないのですが、100人規模のイベントではスタッフは多ければ多いほど良いです。8人程度はいるとよりスムーズです。受付
、会場、写真班、Tweetのハッシュタグのチェック、懇親会準備、タイムキーパー仕事は上げればきりがありません。5人だとスタッフは足りず、10人を超えると今度は目が行き届かずこれといってお願いすることもなくなってくるので、7,8人がベター。
ちなみに手伝ってくれるスタッフは前の現場で一緒だったエンジニアさんや、個人的に知り合いだったり、知り合いの知り合いとか。
心ばかりのお礼も
初めてのイベント運営ではここまで気が回りませんでした。有料イベントを立てたり、規模が大きくなるにつれてスポンサーも集まり、スタッフや登壇の方に心ばかりのお礼も出来るようになりました。お礼といっても懇親会費用を無料にしたり、お気持ち程度の謝礼をお渡しするしか出来ませんが。最低限おいしいお酒くらいはね、ごちそうしたいよね。
100名を超えるイベントはとてつもなく大変か。。。そうでもない
実際何度か大きなイベントをやらせてもらい、分かったことは「そんなに大変でもキツくもない」ということ。純粋な事前準備にかかった私の工数は2人日もかかっていないかもしれません。イベントページを作ったり、簡単なサイト用意したり、会場の打ち合わせをメール経由でしたり、懇親会用のケータリングを依頼したり。そんなもんです。
あとは当日にイスを並べてワタワタとスタッフさんと協力して終わりなので、「大変だ!」というほどでもありません。これも本当に助けてくれる人がいるから成り立っているんですけどね。
どんなITイベントなら100名程度の集客が可能か
100人超える規模となるとまた別ですけれど、それなりに人気のあるFWやCMS、言語のネタであれば、ソーシャルに拡散していくだけでそこそこ集まるはずです。使っている人は多いはずなのに、勉強会があまり開催していないFWや言語であればなお集客しやすいです。
ここでポイントなのが以下。
ノリで始まったJavaScript祭ですがここまで大きなイベントになるとは思ってもみませんでした。ですが、当初初心者〜中級者までを対象に開催したのですね。JavaScriptはWEBをやるなら誰でも一度は触る言語なのに「JavaScript」という名前で勉強会はほとんどありませんでした。
あっても「Nodeとか、特定のFW」の勉強会。じゃあ自分がやろう!と思い、でも恥ずかしながら自分はエンジニアとして少しも上級ではありません。だったら自分でも伝えられるレベル・理解できるレベルに抑えてしまったのです。
実際、世の中「上級者と中級以下どちらが多いですか?」と言われたら、中級〜初心者の方が多いはずですからそういう意味でも受け入れてもらえたのかもしれません。
たくさんの人に来てもらうためなら「誰でも理解できて、楽しい」と思える内容にしなければなりませんので、今後もJavaScript祭ではスーパーエンジニア向けなイベントは開催しません。みんなに楽しんでもらえるイベントにしていきたいです。
100人規模で集客できそうなイベントの例
・初めてでも出来るサーバー設計勉強会
言語レベルだと分かりませんが、利用者は多いはずだけど勉強会があまり無い例は「Linux」とかですかね。未だレンタルサーバーから抜けられない、ローカル環境は未だxampp,Mamppだ!とか。そういう「●●の初心者を脱出したい」という欲求を満たせる勉強会やイベントであれば集客できそうかなと思っています。
まとめ
勉強会は参加してもなかなか学んだことを実務で活かす機会ってないんですよね。いつか、いつかって思って結局使わない。
LT枠でもよいので「自分の知っている知識を発表する、或は興味のあるジャンルを調べて発表する」のが私は一番スキルアップに繋がると思っています。(そんな話を前にもブログに書いたな)
自分が百人規模のイベントを開催させてもらったのは単なる偶然、思いつき、それに協力してくれるたくさんの人がいたから出来たことです。
本当に自分は大したことなんて何にもしてないです。
でも大きなITイベントが各地で開催されればエンジニア同士のリアルな交流が広がって行くのでどんどん楽しいイベントが増えたらいいなあと思います。
なかなかまとまってないですが、以上です。